皆様こんにちは。こんばんは。
おでんの出汁にタピオカサイズのがんもどきを入れて、それをちくわで吸う料理を考えたのですが誰か試しに売ってみてくれませんか?
さて今回は、
『コンソメ・ド・オマールの作り方』
をご紹介します。
前回コンソメ・ド・オマールのベースとなるフォン・ド・オマールの作り方を紹介しましたが、今回はそのフォン・ド・オマールを澄ませてコンソメに仕立てる、『クラリフィエ』という作業をしていきます。
フォン・ド・オマールのレシピはこちらから。↓
クラリフィエは以前、鶏のコンソメのレシピの時に一度ご紹介しましたが、今回は少し違ったやり方をしていきます。
今回のやり方は少量のスープ(3ℓぐらいまで)をスピーディに澄ませることができるのでぜひ覚えていただければと思います。
それでは始めていきましょう。
目次
クラリフィエの手順の動画
こちらを見ていただくとより理解が深まると思います。
コンソメ・ド・オマールのレシピ
- 3kg フォン・ド・オマール
- 200g 卵白
- 150g クラッシュアイス
- 40g 玉葱
- 20g 人参
- 20g セロリ
- 適量 タイム
- 適量 粒黒胡椒
- 適量 カレー粉
※香味野菜の種類や量は目安なので適当でOK。
※カレー粉は無くてもOK。
コンソメ・ド・オマールの作り方
①フォン・ド・オマールを鍋に入れて火にかけ、一度沸かす。
もしこの時灰汁が出るようならば取り除いておく。

②フォン・ド・オマールを温めている間にクラリフィカシオンを用意する。
卵白をボウルに入れてコシを切っておく。
この時、レシピ本などによっては卵白を泡立てておいた方がいいと記載されている場合もあるが、特に泡立てる必要はない。
コシが切れたら適当にスライスした香味野菜を混ぜ合わせておく。

スープを澄ませるための素材の事。
今回は卵白を使用するが、ミンチだけで行ったりする場合もある。
③卵白の臭み消しにカレー粉をほんの少し加える。
その後クラリフィカシオンは使うまで冷蔵庫でしっかりと冷やしておく。

④クラリフィエを行う直前にクラリフィカシオンにクラッシュアイスを加える。
クラッシュアイスを使用する理由は後述。

⑤温めたフォン・ド・オマールの火を止め、ホイッパーで混ぜながらクラリフィカシオンを一気に注ぐ。


⑥フォン・ド・オマールの熱で卵白が凝固し始めるので、そうしたらホイッパーで混ぜるのを止めて弱火で加熱する。

⑦鍋底に卵白がこびりつかないように木べらなどで底の結着を外し、あとは卵白が完全に凝固して上に浮かんでくるまで待つ。

⑧卵白が完全に凝固し、スープが沸いてきたらスプーンやレードルなどを使い、卵白の蓋の真ん中に穴をあける。
この工程は対流した液体で卵白の蓋が崩れてしまわないように行う。



⑨あとはこのまま軽く対流が起きるぐらいの火加減で30分ほど火にかけてスープを澄ませる。

⑩綺麗にスープが澄んだらOK。
さらし布かキッチンペーパーを敷いたシノワ(目の細かいザル)で濾す。

⑪スープを濾す際は真ん中にあけた穴から丁寧にすくって濾す。
この時、卵白の蓋をめちゃくちゃに崩してしまうと濁りの原因になるので注意する。

⑫最後の方はすくいにくいので、卵白の蓋を網などで抑えるか、卵白の蓋を取り除いてしまってから濾すと良い。

⑬急冷したら完成。
油が多く浮いてしまう場合はキッチンペーパーに吸わせるか、いったん冷凍して上に浮いて固まった油を取り除くと良い。

冷製で提供する場合はジュレに仕立てるのがおすすめ。
1.2%ほどのゼラチンを溶かして冷やし固める。
お好みでスパイスや、エストラゴンなどのハーブの香りを移しても美味しい。

クラリフィカシオンに氷を使用する理由

クラリフィカシオンに氷を入れてよく冷やしておいた理由は、スープにクラリフィカシオンを加えたその場で卵白が完全に凝固してしまうのを防ぐためです。
卵白が凝固していく過程で不純物を取り込んでスープを澄ませてくれるので、なるべくスープとクラリフィカシオンに温度差をつけて凝固するまでの時間を延ばしてやるのが目的ですね。
『そんなら卵白が凝固しきらないようにスープの温度を落とせばええんちゃうんか…?』
と思った方、するどいですね。その通りです。
冷たい状態のスープに卵白を混ぜて、火にかける方法でも綺麗にクラリフィエすることができます。
ただ、この方法ではスープの温度を上げるまで混ぜながら様子を見る必要があり、時間もかかってしまうのでクラッシュアイスを使用して熱い状態のスープからクラリフィエを行う方が圧倒的に早くて楽ですね。
終わりに
いかがでしたか?
色々注意点もありましたが、工程自体はシンプルなので慣れれば誰でもすぐに作れるようになると思います。
今回の熱い液体にクラリフィカシオンを加えて澄ませる、というやり方は手早くものの数十分でできてしまうのが魅力ですね。
ただ、液体量が多すぎると綺麗に澄ませることが難しくなるので大体3ℓぐらいまでを目安に行うことをおすすめします。
もしまたわからない点があればコメント欄、もしくはTwitterで聞いていただければお答えします。
ぜひ気軽に聞いてください。
また、他にもコンソメのレシピを紹介していますので、ご興味のある方はそちらもぜひご覧ください。↓
それでは本日もお読みいただきありがとうございました。
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こんにちわ?この手法でブイヨンを澄ませようと、ホイッパーでブイヨンを撹拌しながら卵白を注ぎ入れ再び火にかけたのですが直ぐに卵白が凝固せずブイヨンに溶け出して白濁して失敗してしまいました。
温度の目安はどれくらいでしょうか?また原因はどこにあったのか知りたいです。
こんにちわ。この手法でブイヨンを澄ませようと試みたのですが、ブイヨンを撹拌しながら卵白を加えて再び火に掛けたところ、卵白がブイヨンに溶け出して白濁して失敗してしまいました。
温度の目安はどれくらいですか?
また失敗した要因が解りません。ぜひご教授下さい。
>サフランさん
コメントありがとうございます。返信が遅くなってしまい申し訳ありません。
ブログ中では一瞬で凝固し始めると書いておりますが、量によっては多少凝固に時間がかかる場合があります。
その時はサフランさんが仰っているように白濁した感じになりますが、これは失敗ではありません。
この白濁したまま弱火で少しずつ加熱していくとだんだん卵白が固まって浮いてきますので、
そのまま放置して蓋を作れば問題なくできるかと思います。
おそらくフォンの温度や工程に問題は無いと思いますので是非今一度お試しください。
ブログの説明が足りず、余計な手間を取らせてしまい申し訳ありませんでした。
しばらく更新できていませんが、これからも宜しくお願い致します。
今晩はあれから何回か挑戦しているのですが、魚のフュメでもオマールのフォンでもどうしてもコンソメがひけません。どうすれば上手く白濁せずにひけるのか知りたいです
こんばんは!
卵白を入れて白濁してから、底に沈んだ卵白がくっつかない様にたまに木べらで底をこそいであげながら、
ゆっくり沸騰するのを待ちます。
ある程度フォンが熱くなれば混ぜるのをやめて、極弱火ですこしずつ温度を上げてやると
卵白は全て凝固し、卵白による白濁は無くなるはずです。
もし、それでも濁っているならばおそらくフォンの時点での状態に問題があるのかもしれません。
フォンはしっかりと澄んだ状態になっていますか?
もしフォンの段階であまりにも濁ってしまっているなら、
卵白の量を増やすか、フォンの引き方を変える必要があると思います。
もしよろしければ詳しく状態を教えていただけますでしょうか?
はい。自分は今はをヒュメで練習しているのですが、分量は600mlで卵白一個分、クラッシュアイス30gでやってます。書いてある通りに一度ヒュメを沸かして灰汁を引いて、その後一度火を切りクラリフィカシオンを注ぎ入れるのですが、ここでは撹拌せずにそのままにして再び火を弱火で点火しますが、クラリフィカシオンをいれるやいなや、泡立てたせいか直ぐに浮いて来ます。そのまま放置するとスフレのように膨らみしばらくしてからレードルで穴を開けてみると毎回卵スープのように白濁しているという症状です。また、別の本に書いてあった方法の6分たてにした卵白に野菜をいれ少量のフォンをいれ混ぜそこに残りのフォンをいれてから点火するという方法も試みたのですが、これもまた、卵白が浮いてきてから穴を開けるとやはり、白濁しています。
後述の方法では、沸かす前に撹拌するのでしょうか?それともそのまま沸騰するまで待つのか、何がいけないのかサッパリわかりません。
ご教授の方お願いします
まず、クラリフィカシオンを入れてすぐに浮いてくるのは問題ありません。
ただ卵白を液体全体になじませる必要があるのでしっかりと泡だて器などで混ぜながら入れてみてください。
もし、スピードに自信がなければフォンの温度を80℃前後ぐらいにまで落としてからするとうまくいきやすいです。
スフレのように膨らむのはおそらく混ぜ方が足りないので、
液体の上に卵白が乗っただけの状態になってしまっているので濁ったままなのだと思います。
手順を一からおさらいすると、
フュメを沸かす
↓
ちょっとだけ冷ます(80℃ぐらい)
↓
泡だて器ですばやく混ぜながらクラリフィカシオンを一気に全て入れる
↓
そのまま10秒ほど混ぜて卵白を均一に散らす
↓
混ぜるのをやめて木べらに持ち替える
↓
火をつけて、鍋底の中心(コンロの火があたっている所)だけをしずかにこそいで、卵白が焦げ付かないようにする。
この時、あらく全体を混ぜてしまうと失敗しやすいのであくまでも静かに底だけをこそぐ。
↓
沸騰直前になり表面に卵白が浮き始めてきたら混ぜるのをやめて弱火にする。
↓
そしてある程度卵白がしっかり浮いてきたら先に卵白の中心に穴を空けてしまってください。
↓
そのまま軽く対流がおこるぐらいの火加減(卵白は混ざらない程度の対流)にして放置。
手順としてはこんな感じでしょうか。
どうしても言葉では伝えきれないコツはあるのですがこんな感じで一度お試しください。
あとは、卵白の量を1.5倍ぐらいにすると多少簡単にはなります。
卵白の匂いが出る可能性があるのであまりよくはないのですが・・・
そして液体の量が少なすぎると難易度が上がるので、多めの液体でチャレンジするのもありです。
600mlだと温度変化が激しいのでコツをつかむまでは大変だと思います。
ありがとうございます。今挑戦してるのですが、泡立て器で混ぜながら一気にクラリフィカシオンを入れて10秒ほど混ぜたのですが、泡立った卵白が浮いたままで均一に混ざりきりませんでした。その後、またスフレのように膨らみ、穴を開けたところ、白濁していました。
卵白を泡立てすぎなのでしょうか?本には6分たてと記述されていたのですが、この方法ではあまり泡をたてないのでしょうか?
それとも別の理由があるのでしょうか?
ありがとうございます。現在再度挑戦中なのですが、クラリフィカシオンを混ぜながら入れて更に10秒撹拌して再点火したのですが、混ぜる際に卵白がフワフワと浮いていて混ざりきりません。その後再点火してもやはり、スフレのように浮いてきて、穴を開けても白濁します。汗
最初の卵白を泡立てすぎなのでしょうか?本には6部たてと記述されていましたが、この手法ではあまりたてないのでしょうか?
また、他の事が原因なのでしょうか?サッパリわかりません。
穴を空けてすぐは白濁していて問題ありません。
そこからゆっくりと液体を対流させていくうちに澄んでくるとは思います。
あと卵白が浮くのは泡立てていることが原因ですね。
私は一切泡立てずにコシをしっかりと切るだけです。
卵白を液体と均一に混ぜないといけないのに泡立ててしまうと
空気が入りそれが不安定な状態を生んでしまうので、
私はとくに泡立てるメリットはないかなと思います。
ありがとうございます。再挑戦してみます。
また報告お待ちしております!
今晩は。日を改め卵白を切るようにして再び挑戦してみましたところ、固まり浮いてきたのですが、どうしてもまだ少し濁ります。味見をしてみても、少し卵白の味がします。卵白の量が多いということはあるのでしょうか?ちゃんと全て凝固すればそのようなことはないと思っているので、やはり方法が間違っていると思っているのですがいかかでしょうか?
この方法は和食のお澄ましを作るような要領で、沸騰したところに混ぜながら卵白を流し入れて澄ませるという解釈でよろしいのでしょうか?
是非ともこの方法であらゆるものを澄ませれるようになりたいのでご教授の程お願いします。
こんばんは!
お澄ましを作る要領だとおそらく灰汁を取り切れないと思います。
あくまでも全体に卵白を行き渡らせてから凝固させないと難しいかと。
卵白の味がするのは、卵白が多いか、もとのベースとなるフォンの味が弱いかだと思います。
しっかりと蓋ができて、対流を起こさせていれば卵白が凝固していないということはないので、
おそらくもとのフォンの方に問題があるのかもしれません。
あと難易度的には鶏のブイヨンを澄ませるほうが簡単なので、
まずは鶏のコンソメから挑戦してみるのもいいかもしれませんね。
そうなのですね。買った本によると、6分たての卵白に野菜のアッシェをいれ少量のフォンを入れて混ぜたら残りのフォンに入れて沸かすとありました。が、冷めた状態からでも成功する方法はあるのでしょうか?
ツイッターの方でデモンストレーションの動画を送って頂けませんか?何度トライしても上手くいきません。幾らかお支払いしますので。。
ツイッターのアカウントは@lDgqAMMjSdFiO4Qです。是非ともとデモンストレーション動画の方をお願いします。幾らかお支払いします。お願いします
動画拝見させていただきました。一回は成功したのですが、それからまた失敗続きです。汗 クラッシュアイス、野菜の量は成功に関係ありますか?どうしても卵白が出汁に溶け込んてしまい、白濁してしまいます。
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