皆様こんにちは、こんばんは。
昔の雑誌や週刊誌を読むとお手軽に未来から来た人気分を味わえるのでおすすめです。
さて本日は、
『乳化させたソースブールノワゼットのレシピ』
をご紹介します。
ブールノワゼットというのは焦がしバターの事で、その名の通り焦がしバターを使ったソースを、ソースブールノワゼットと呼びます。
一般的には焦がしバターを作って、そこにレモンやトマト、パセリなどを加えて作ります。
よくお魚のソースなどに用いられているので比較的ご存じの方も多いのではないでしょうか。
さてそんなソースブールノワゼットですが、実は私はほとんどお店で使いません。
これは単純に私の好みなのですが、どうしてもオイリーで重たく感じてしまってちょっと苦手意識があるのです。
なので今回はそんなソースブールノワゼットをなるべくオイリーに感じさせないように、乳化させた状態で出せるように考えたレシピになります。
私と同じように思っていた方がいらっしゃいましたらぜひ今回のレシピを試してみてください。
では始めていきましょう。
乳化ソースブールノワゼットのレシピ
- 50g エシャロット
- 100g 白ワイン
- 適量 粒黒胡椒
- 130g バター
- 30g 生クリーム
- 20g レモン汁
- 50g トマト
- 10g ケイパー
- 適量 シブレット又はパセリ
※もしあればバターは発酵バターがおすすめ。
作り方
①薄切りにしたエシャロットと粒黒胡椒、白ワインを鍋に入れて火にかけてほぼ水分がなくなるまで煮詰め、レデュクションを作る。
『煮詰めたもの』という意味の言葉で、エシャロットなどの香味野菜と共にワインをしっかり煮詰めたものを指す。
赤ワインや白ワイン、その他酒精強化ワインを使ったり、料理に合わせて様々なレデュクションの作り方がある。
フランス料理のソースはこのレデュクションを用いることが多い。
②煮詰めている間にバターを用意する。
30gを角切りにして冷蔵庫においておき、残りの100gは焦がしバターにするので鍋に入れて火にかける。
③焦がしバターははじめは強火で沸かし、バターが泡立って水分が跳ねる音が弱まってきたら弱火に落として、軽く混ぜながらしっかり色づける。
わざわざ計る必要はないが温度は大体160℃ほどを目安とする。
④しっかりバターが色づいたら鍋底を氷水などに当てて色止めする。
あくまでも色止めだけなので完全に冷やし切らないように注意。
⑤レデュクションの鍋に生クリーム、レモン汁、塩ひとつまみを加えて一旦沸かす。
⑥沸いたらすぐに弱火に落として取り置いていたバター30gを加え、ソースブールブランと同じ要領で分離させないようにホイッパーで混ぜながら溶かし込んでいく。
⑦バターが綺麗に混ざったら、そこに少しずつ焦がしバターを混ぜあわせていく。
普通の固形のバターよりも分離しやすいのではじめは少しずつ様子を見ながら加えていくと良い。
焦がしバターは普通のバターと違って水分が含まれていないので、ソースを沸かし続けたり、混ぜるのに時間をかけすぎてソースの水分を飛ばしすぎるとすぐに分離してしまう。
分離しそうになったら少量の水を足してしっかり混ぜ合わせ、決して分離させないように注意すること。
⑧焦がしバターの中の色づいた沈殿物もすべて加える。
見た目を綺麗にしたければ取り除いても良いが、加えた方が圧倒的にソースの香りが良くなる。
⑨すべて混ぜ合わせたらシノワ(目の細かいザル)で濾す。
⑩混ぜながら一度沸かして、必要であれば少量の水で濃度を調節する。
用途によっては水の代わりにブイヨンやフュメドポワソンなどを使用しても良い。
⑪仕上げに角切りのトマトとみじん切りにしたケイパー、シブレットを加えて、塩で味を調え、ひと煮立ちさせたら完成。
トマトやケイパーを好みや用途によっては省いたり、他のものに置き換えても良い。
お魚のポワレやムニエル、貝類などによく合う。
ちなみにアンチョビやガルムなどで旨味を補強するとより力強い味にすることもできる。
おわりに
今回は乳化させたソースブールノワゼットという、ソースブールブランとソースブールノワゼットの掛け合わせのようなソースを紹介させていただきました。
普通のソースブールノワゼットのようなガツンと来るバターの香りはありませんが、非常に上品でくどさを感じにくい味になっているので色々な素材に合わせやすいかと思います。
ただ作るのが少々手間な上に分離しやすいという弱点もありますので、オペレーションはしっかり固めてから使う方がいいですね。
また、今回は王道でレモン汁を使って酸味を出しましたが、レモン汁の代わりにシェリービネガーを使っても美味しいです。
サワラなどの少し青みのある香りを持った魚にはシェリービネガーが合いますね。
ぜひ色々アレンジしてみてください。
他にも様々なソースを紹介していますのでぜひ合わせてご覧ください。↓
それでは本日もお読みいただきありがとうございました。
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