皆様こんにちは、こんばんは。
焼きそばじゃなくてカップ焼きそばが食べたいときと、コーヒーじゃなくて缶コーヒーが飲みたいときの気持ちって同じだと思うんですよね。
だからなんだと言われたら別になんでもないんですけど。
さて本日は、
『市販のデミグラスソースをできるだけ簡単にプロっぽい味にする方法』
をご紹介します。
以前、本気のデミグラスソースの作り方を紹介しましたが、まあなんといいますかクッソめんどくさくて普通は作ろうと思わないようなやつですよね。
仮に作ったとしても、原価もクッソ激烈に高くなるので普通のお店で使うのは難しいです。
なので今回はご家庭でも予算が限られるカフェ料理にも使いやすいように、どこでも手に入るデミグラスソース缶を使って、なるべく少ない工程でプロっぽい味に仕立てていこうと思います。
『お金はかけられないけど、できるだけ美味しくて本格的なものを出したい!』
という方はぜひ参考にしてみてください。
では早速始めていきましょう。
目次
今回使用する市販のデミグラスソース
今回はハインツのデミグラスソース缶を使用します。
おそらくどこのスーパーでも大体置いてあると思いますので、入手に困ることはないでしょう。
まずはどんな味かを確認し、それに足りないものを足していきます。
久しぶりに食べましたが、そのままでもかなり美味しいですね。
もちろん手作りのデミグラスソースとは少し違いますが、一缶200円ほどだと考えるとかなりのクオリティです。
しっかりとした旨味と香ばしいブラウンルウの香りが合わさって、誰もが好むような味に仕立てられています。
ただそれゆえに、きっと誰もがどこかで食べたことのあるような味に感じてしまうかと思います。
なので今回はそのありがちな味感を無くすために様々な素材で風味付けしていきます。
最後にそれぞれの加える素材の役割や、どんな要素を足したいのかを詳しく解説していきますので、手間や好みと相談して適宜省略したりして調節してみてください。
プロっぽいデミグラスソースのレシピ
- 80g ハインツデミグラスソース
- 100g 赤ワイン
- 20g エシャロット
- 3g ガストリック
- 5g 焦がしバター
- 5g グレスドブフ
- 適量 リーペリンソース
※エシャロットがなければ玉葱で代用可。
※ガストリックはキャラメルとビネガーを合わせたソースの事。
面倒であれば省略しても良い。
※グレスドブフはラードの牛バージョンのようなもの。詳しくは作り方で。
※もしあれば赤ワインの代わりにマディラワインを使うとより美味しくなる。
作り方
①まずはじめにガストリックを作る。
適量のグラニュー糖に少量の水を加えて火にかける。
②しっかり色づいてキャラメル状になったら火から外し、グラニュー糖の半量のシェリービネガーを加えて色止めする。
③そのまま冷ましてガストリックの完成。使用まで置いておく。
④次に、別鍋に粗みじん切りにしたエシャロットと赤ワインを入れて火にかけて煮詰める。
⑤半分ぐらいまで煮詰めたらデミグラスソースを加えて溶かす。
なお、ワインの酸味が苦手な方は使用するワインの量を減らして、あとで水で濃度を調節しても良い。
⑥グレスドブフとガストリック、焦がしバターを加えて混ぜ合わせる。
グレスドブフはフォンドヴォーを仕込む際に出たものを使用しているが、普通は手に入らないと思うのでその際はスーパーなどにおいてある牛脂をオーブンかフライパンでじっくり加熱し、出てきた脂を濾して使用すると良い。
⑦軽く煮立てて全体を馴染ませ、塩と黒胡椒で味を調えたらシノワ(目の細かいザル)で濾す。
⑧最後にリーペリンソースを数滴、隠し味として加えたら完成。
ステーキやハンバーグなどのお好きな洋食に合わせてどうぞ。
加える素材のそれぞれの役割
ガストリック
市販のデミグラスソースは甘めで、良くも悪くもマイルドな味なので、そこにメリハリをつけるために加えました。
キャラメルの苦みとシェリービネガーの酸味がよりデミグラスソースの味を引き立ててくれます。
ただ入れすぎるとキャラメルの苦みが残ってしまうので要注意。
赤ワイン
手作りのデミグラスソースと市販のデミグラスソースの大きな違いは、やはり香りだと思います。
その中でもワインの香りはデミグラスソースの肝であり、これの有無でかなり印象が変わると思います。
本来はマディラワインを使うのですが、さすがに気軽には使えないなということで赤ワインを使用しました。
赤ワインの酸味が苦手な方は量を減らして作ってください。
焦がしバター
本来手作りのデミグラスソースではブラウンルウをバターで作るため、香ばしいバターの香りが付きますが、市販のデミグラスソースは予算の関係上ラードなどを使用しています。
その香ばしいバターの香りを補完するために焦がしバターを加えています。
これは用意しやすい上にかなり印象も変わるのでぜひ加えてください。
グレスドブフ
市販のデミグラスソースに牛の香ばしい香りがたりないと感じ、予算もかかりにくいこちらを加えました。
作り方は上記の通り、スーパーの牛脂で作れますのでご家庭でも再現可能です。
もし少しお金をかけられるなら、少量の牛スジや牛のくず肉、牛ミンチなどを香ばしく炒めてからソースに加えて、軽く煮込んでやるとより牛の香りがついて本格的な味にすることができます。
ソース内の油脂分も減らせるため、より食べやすくもなりますね。
リーペリンソース
上記の素材をいろいろ加えて作っても、どうしても手作りのデミグラスソースにはない、市販のデミグラスソース独特の香りがわずかに感じられたのでそれを打ち消すために加えました。
ほんのわずかな差ではありますが、リーペリンソースのスパイシーさが独特の香りを打ち消してくれ、より本格的な味になったように感じます。
正直わざわざ買って入れるほどではないので、もしあれば入れてみてください。
無ければごく普通のウスターソースでも良いのですが、入れすぎると『ウスターソースが入っている感』が出てくるのでご注意を…。
おわりに
今回はちょっといつもと違うテイストの記事となりましたが、いかがだったでしょうか。
『充分めんどくせえわ!』
って思った方もいるかもしれませんが、できる限り比較的少ない工程で本格的っぽい味のデミグラスソースができたのではないかと思います。
もちろん市販のものそのままでも充分に美味しく、適当に面倒な工程は省いてもらっても失敗することはないと思いますので、手間と時間と相談していい感じにアレンジしてみてください。
そして一応本気のデミグラスソースのレシピも貼っておきますので、これを機会にデミグラスソースガチ勢になってしまった方はこちらもぜひお試しください。↓
それでは本日もお読みいただきありがとうございました。
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