皆様こんにちは、こんばんは。
フランス料理人あるあるだと思うんですが、学生の頃テリーヌとコンソメジュレにクッソ憧れる時期ってありますよね?
さて本日は、
『ベーコンとメープルシロップの泡のソース』
をご紹介します。
なんか変なもん持ってきやがったな!と思われるかもしれませんが、最近はクラシックばかりだったのでたまにはこんなものもいいかなと…
まあ偏見かもしれませんがアメリカ的にはクッソ王道の組み合わせですけどね。
味はベーコンを中心にちょっとだけメープルシロップで甘みを加えるぐらいなので、馴染みやすい味だとは思います。
ウフ・ブルイエ(スクランブルエッグ)や南瓜のスープなどと組みわせると真価を発揮しますので、ぜひお試しください。
では始めていきましょう。
目次
ベーコンとメープルの泡のソースのレシピ
- 60g ベーコン
- 300g ブイヨン
- 30g 生クリーム
- 20g 白ワイン
- 2g 大豆レシチン
- 10g~ メープルシロップ
- 適量 塩、黒胡椒
※ベーコンは燻製液に漬けて作られたものではなく、しっかり燻煙されたものを使うのが望ましい。
※大豆レシチンはデキストリンが添加されたものを使用。
作り方
①短冊状にカットしたベーコンと極少量のサラダ油(分量外)を鍋に入れ、弱火でじっくり炒める。
②ベーコンからしっかり脂が出て鍋底に軽く色が付き始めたらOK。
白ワインを加えてデグラッセする。
鍋底に焼き付いた旨味(スュック)を水やワインを使って煮溶かし、ソースなどに加える技法のこと。
③ブイヨンを注いで一旦沸かし、そのまま蓋をして弱火で10分ほど煮込んでベーコンの旨味を抽出する。
④充分にベーコンの旨味と香りを抽出できたら火を止めて生クリームと大豆レシチンを加え、ミキサーまたはハンドブレンダーで攪拌する。
⑤シノワ(目の細かいザル)で濾す。
ゴムベラなどを使って残ったベーコンの繊維を押しつぶすようにして濾すと良い。
⑥塩、黒胡椒、メープルシロップを加えて味を調える。
今回のレシピではメープルシロップは隠し味程度にとどめているが、量を増やしてしっかり甘めにしても美味しい。
⑦提供直前に50~60℃ぐらいまで温めて、ハンドブレンダーで泡立てる。
表面の粗い泡を潰してキメの細かい泡だけを使用する。
⑧完成。ウマー。
海老とウフ・ブルイエに添えて。
海老も卵もどちらもベーコンとメープルシロップと良く合うのでおすすめの組み合わせ。
大豆レシチンを使用する際の注意
大豆レシチンの味に注意
大豆レシチンをそのまま食べてみるとわかるのですが独特の香りと苦みがあります。
なのであまりに繊細な香りのものや薄味のものをソースに仕立てると大豆レシチンの味が目立ってしまうこともあります。
今回はソースに生クリームを加えることによって泡立ちやすくし、大豆レシチンの量を抑えていますが乳脂肪分を使わないソースの場合は使用量にお気を付けください。
基本的には液体に対して1%前後の大豆レシチンを加えるのが一般的ですがソースの油脂量や味、キープしたい時間に合わせて増減させましょう。
大豆レシチンの添加物について
分量の欄外にも記載しましたが今回の大豆レシチンはデキストリンが添加されたものを使用しています。
純粋な大豆レシチンとは添加量が変わってしまうのでレシピを考える際は少しずつ加えて様子を見るのが良いでしょう。
大豆レシチンを加えたのに泡立たない時は
大豆レシチンを加えたのに泡立たないんだが…!?
ってなった時は以下の点を確認してみてください。
- 大豆レシチンの量が多すぎる、または少なすぎる。
(使用の目安は液体量の1%前後です。) - 大豆レシチンがしっかり液体に溶けていない。
- ソースの濃度が濃すぎる、または油脂量が多すぎる。
- 温度が高すぎる、または低すぎる。
- 加熱を繰り返している。
この条件のどれかが当てはまった場合、泡立ちが悪くなることがありますので注意しましょう。
おわりに
今回はちょっと変わり種の泡のソースをご紹介させていただきました。
使い方は冒頭でもお伝えした通り、卵などに合わせるのがおすすめです。
あとどうしても甘くするのが耐えられない!という辛党の方は、もちろんメープルシロップ無しでも美味しく召し上がっていただけます。
メープルシロップを抜いたほうが汎用性は増すので、用途によって使い分けるのもありだと思います。
また、スモーク香がもっと欲しければ仕上げにスモークオイルを少し加えても美味しいです。↓
他にも泡のソースのバリエーションを紹介しておりますので、そちらも合わせてご覧ください。↓
それでは本日もお読みいただきありがとうございました。
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