皆様こんにちは、こんばんは。
近所にホットドッグとコーヒーのお店が欲しいと思っている今日この頃、
皆様はいかがおすごしでしょうか。
ホットドッグ食べてますか。
さて本日は、
『お客さんの美味しいを素直に受け取ってはいけない』
というテーマでお話させていただきます。
このタイトルだけ切り取るとちょっと炎上しそうですが、
決してオラついているわけではなく、
結論から言ってしまうと
『美味しいという言葉を受けてそれで満足してはいけない』
という戒めの意味を込めてのタイトルとなっております。
なのでお客さんの意見を無視して我が道を行くのが正義!
という意味ではありませんので悪しからず。
では早速始めていきましょう。
目次
『美味しい』と言ってもらった時どう思うか?
私は普段、レストランのシェフとしてお客さんに料理を提供しているのですが、
そうすると『美味しい』とお褒め頂くことがあります。
料理人にとって一番の褒め言葉である『美味しい』という言葉、
皆様はこの言葉を受けてどう思われますか?
もちろん第一に嬉しいという感情がきますよね。
料理を褒められて悪い気などするはずがありません。
ただ大事なのはこのあとです。
『美味しいと言われた!じゃあこの料理はこれで正解だ!』
こう思ってしまってはダメだと思っています。
ではこれがなぜダメなのか?
詳しく解説していきます。
美味しいのは当たり前
はい、これは決して自惚れているわけではありません。
私たちプロが美味しいものを出すのは当たり前のことであり、
大前提なわけです。
だから『美味しい』と思ってもらうのはゴールではなく、
あくまでもスタートラインなのです。
そしてそこにどれだけ多くの付加価値を付けられるか、
そして気持ちの良いサービスで提供できるかによって、
お店の価値は決まると思っています。
そして先程スタートラインだと言った『美味しい』の中にも差があります。
一口に『美味しい』といっても、
それはどんなふうに美味しかったのか?
どれぐらい美味しかったのか?
人生で何番目に美味しかったのか?
…とまあここまでくるとメンヘラっぽくなってしまいますが、
同じ『美味しい』でもその意味は様々です。
同じ『美味しい』でも差はある
わかりやすく美味しさを数値に置き換えてみます。
仮に100点満点中70点以上が『美味しい料理』としたとき、
お客さんは70点以上の料理が出てきたら『美味しい』と言ってくれます。
つまりすべての料理を70点で出せば、
お客さんはすべての料理を『美味しい』と思ってくれるということになります。
しかしながら同じ『美味しい料理』でも、
すべての料理を80点以上で出してくるお店があるとすれば、
当然そちらの方にお客さんは流れます。
だから『美味しい』と一言いってもらっただけで、
『ああ、これでよかったんだ』
と盲目にならないで、
それがそのお客さんにとって何点ぐらいの美味しさだったのか、
そしてもっと改善してさらに点数を上げるにはどうすればいいか?
ということを常に考え続ける必要があると思っています。
ただもちろん実際には点数では美味しさは計れませんし、
どれぐらい満足してもらえたかを正確に知る術はありません。
なんならお客さん自身もどれぐらい美味しかった?
などと聞かれてもうまく答えられないと思います。
それほどお客さんが感じる料理の味というものは感覚的な要素によるものが多く、
不安定なものなのです。
そしてなんなら『美味しい』と思っていなくても、
『お味はいかがでしたか?』の問いに対して気を使って
『美味しかったです』と答えたというパターンもあり得ます。
なのでその『美味しい』という言葉だけを切り取って受け取るのではなく、
しっかり反応などを見ながら、
『本当に美味しいと思っていただけたかどうか』
ということを考え続けましょう。
まとめ
繰り返しになりますがお客さんに『美味しい』といってもらい、
満足して帰っていただくために働いている私たちですが、
『美味しい』といってもらうのはゴールではなく
スタートラインだということを意識しながら仕事することが大事だと私は思っています。
料理に限ったことでは無いですが、
不確定で人それぞれ感じ方が違うものを作っている人間は
常に上があると思って登り続けないとすぐに周りに置いていかれます。
向上心を失わないように日々勉強しましょう、
という自分への戒めの意味を込めてこの記事を書きました。
…とはいえ美味しいと褒められたことに対して
あまりにも疑いすぎると人間的にクッソひねくれていってしまうので(経験談)
まずは一旦喜んでそのあとよく考えるようにしましょう。笑
おわりに
今回の記事はちょっと意識高めなことを書いてしまいました。
普段はただのヲタクな私ですが、
若いころからこの考えはずっと持ってやってきました。
現状に満足するとすぐに物事に飽きてしまう私のような性格の方は
ぜひこの考え方を意識してやってみてください。
それでは本日もお読みいただきありがとうございました。
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