【プロ向け】皮が厚めで固いお魚を美味しく焼く方法



皆様こんにちは、こんばんは。
カフェで混んでいるから持って帰るか… と思って商品を受け取った後にいい感じの席が空いているのを見つけた時ってなんか損した気分になりますよね。

さて本日は、
『皮が厚めで固いお魚を美味しく焼く方法』
について解説していきます。

こちらの内容は先日Twitterにて投稿したのですが、思ったよりも反響がありましたので、いつでも見直せるようにブログ記事にしたろ!というわけでまとめてみました。
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皮が厚いお魚は適当に焼くと皮が固くて嚙み切れなかったり、ブヨブヨと気持ちの悪い食感になったりします。
レストランでこのようなお魚に当たった方も少なくないのではないでしょうか。
今回紹介する方法は、皮をしっかりカリカリに焼き切り、それでいて身は優しく綺麗に火が入るように考えた方法になります。

どちらかというとプロ向けの内容にはなりますが、ハタ系のお魚やスズキなどを美味しく焼くのにぴったりな方法だと個人的に思っているので、ぜひ参考にしてみてください。

では始めていきましょう。

皮が厚めで固いお魚を美味しく焼く方法

①まずお魚の下処理から。
頭は付けたままウロコと内臓を取り、綺麗に洗っておく。

②大きめの鍋にお湯を沸かし、下処理したお魚を10秒ほど茹でてすぐに引き上げ、冷水に落とす。
丸ごと下茹でしているのは、身に必要以上に火が入りすぎないようにするためと、頭と骨付きで加熱することで皮の縮みを防ぐため。

③冷えたら氷水から引き上げてペーパーなどでしっかり水分をふき取る。
時間があれば冷蔵庫に吊るしたり網にのせて置いておき、皮面を乾かした方がより綺麗に焼くことができる。

④三枚におろし、ポーションカットする。
大きさは1~2人前分ぐらいが望ましい。

⑤焼く少し前に冷蔵庫から取り出してシャンブレする。
シャンブレの前に下味の塩(重量の約0.5%)を振り、魚の身の方にだけ薄くオリーブオイルを塗って乾燥しないようにしておく。

シャンブレ(chambrer)とは?
素材を室温、常温に戻すこと。
大きい塊の肉や魚を冷たいまま焼くと中心まで火が入りにくいので、基本的には室温に戻してから焼くことが多い。

⑥焼きはじめの魚の温度は25~30℃ぐらいを目安にする。
テフロン加工されたフライパンにピュアオリーブオイルを流し、魚を皮面から置いたら火をつける。
オイルは皮面全体にしっかり行き渡らせたいので多めに流しておいた方が焼きやすい。

⑦皮に厚みがあるので強火で焼いてしまうと、皮の水分が抜け切る前に焼き色が付いてしまい、カリッと香ばしく焼くことができない。
なので必ず弱火でじっくりと焼いていく。

⑧フライパンが温まって皮面に火が入ってくると多少皮が丸まってくるので、ヘラやターナーなどで全体を軽く押さえる。
この際、一か所に集中的に力を加えると身割れの原因となるので注意する。

予め下茹でをして皮面を加熱してあるので、本来はかなり反りやすいハタ科の魚もそれほど大きくは反らないが、もし気になる場合は皮に切り込みを入れてから焼いても良い。

⑨皮に完全に火が入り、反らなくなったら押さえるのをやめて余分な油を全てふき取る。
はじめは均一に油を行き渡らせるために多めに流したが、これをこのまま加熱し続けると酸化した油の匂いが魚についてしまうので、必ずふき取るようにする。

⑩あとはそのまま皮の水分が完全に飛ぶまでじっくりと弱火で加熱を続ける。
この際、身が厚かったりシャンブレが不十分だと芯温を上げきれない可能性があるので、必要に応じて蓋をする。

⑪加熱を続けると、はじめのうちは水分が爆ぜるパチパチという音がしていたのが、だんだんと乾いた音になってくる。
そうなったら焼き上がりのサインなので網をのせたバットに引き上げて、温かいところで休ませる。

⑫コース料理の際はこの状態でコールがかかるまで休ませておく。
引き上げてすぐの芯温は43℃。
1分ほど休ませると46℃まで上昇していた。
今回、最終的な芯温は50~52℃ぐらいを目指すので、この時点で40~45℃ぐらいまで上がっているのが望ましい。

⑬仕上げの火入れをする。
フライパンに少量のピュアオリーブオイルを流して火にかける。

ここでの加熱は、休ませている間に身から皮面に流れた水分を飛ばし切ることと、焼き色を調節することが目的なのでフライパンは予め温めておく。

⑭フライパンが温まったら魚を皮面からのせ、焼き色を付ける。
皮に水分はほぼ無く、焦げやすいので火加減には注意する。

好みの焼き色が付き、皮がカリカリになったらひっくり返して身の方を1~2秒だけ焼いて引き上げる。

⑮最後に全体を温めるために高温のオーブンに入れる。
私はいつも200℃のオーブンで10~15秒ほど入れているが、これは魚の温度や大きさによって調節する。

⑯オーブンから出したら必要に応じてカットし、仕上げのフルールドセルを振って提供する。

皮が厚いのを利用し、皮面からじっくりと加熱することによって身の方に負荷をかけずに優しく火が入っている。
はじめのうちは芯温をつかみにくいので都度芯温計で温度を計りながら調理すると良い。

おわりに

今回は皮が厚く固いお魚の焼き方を紹介させていただきました。
ちなみに皮が薄いお魚の火入れに関しては、別記事にて動画と合わせて解説していますのでそちらもぜひご覧ください。↓

お魚の火入れ方法と温度【フレンチの調理法】

03/01/2019

ここで紹介している方法はあくまでも目安で、実際はそのお魚の種類や状態によって最適解は変わってきます。
なので盲目的にこの方法や温度を追うのではなく、この記事を参考に色々試してみて、ご自身の最適解を見つけていただければと思います。

また他にも様々な食材の火入れ方法を紹介していますので、合わせてご覧ください。↓

帆立貝柱の外し方とソテーのやり方

20/10/2021

最高のフォアグラの焼き方、火入れ方法を考える

30/10/2020

それでは本日もお読みいただきありがとうございました。
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