フランス料理用語(火入れ方法編その1)



皆様こんにちは、もしくはこんばんは。そしておはようございます。

本日はフランス料理店でよく見かける用語について解説していきます。

レストランでさあ料理を選ぼうとメニューを開いてみると
意味のわからないカタカナの羅列が目に飛び込んできて、こんなもんわかるか!
と激怒して帰った経験のある方もいるんじゃないでしょうか?

そんな悲劇を繰り返さないためにも
ここでしっかりと予習していっていただければと思います。
第一回目の今回は

『食材の火入れ方法』

についてお話します。
『本日の鮮魚のポワレ』『仔羊のグリエ』などなど、
よく見かけるこの厨二心をくすぐる横文字ですが
実際どういう意味なのかをちゃんと理解している方の方が稀なのではないでしょうか?

今回はよく使われるけど何がどう違うの?という4つの用語

ソテー、ポワレ、ロティ、グリエ

これらの違いを見ていきましょう。

目次

ソテー(Sauter)

これはご存知の方も多いかもしれません。
ソテーとはフライパンに少量の油を入れて食材を焼く調理法で、
基本的にはフライパンのみで最後まで火を入れます。

お肉をソテーで仕上げたものをステーキ(フランス語ではステックSteak)
と表記したりしますが、
ソテーとステーキを使い分ける基準は特にありません。
自由に名乗らせてあげましょう。

 

ポワレ(Poêler)

よく見かけるし、なんとなく意味がわかるような気がしなくもない用語ナンバー1のコイツ。

ポワレとは、ポワルPoêle(フライパン)を用いた調理法です。

↑こんなやーつ。
これで軽く食材に焼き色を付け、
蓋をしてオーブンでじっくりと蒸し焼きにするのがポワレです。

ですが今現在のフランス料理界では食材を1人前ポーションにカットして
フライパンで焼くことをポワレということもあります。
先ほど説明したソテーとほぼ同じですね。

現代のフランス料理は火入れ方法の細分化が進んでいるため
調理法のカテゴリ分けがしにくくなっています。
なのでソテーと捉えるかポワレと捉えるかはその料理人次第という感じですかね。

ロティ(Rôtir)

ロティは英語で言うとローストです。
食材をフライパンで軽く焼き色を付けて、
パイ皿などの耐熱皿に移してオーブンでじっくりと加熱する調理法です。

ポワレと少し似ていますが
ポワレは蓋をして蒸し焼きにするため水分が逃げにくく、しっとりと仕上がります。

対してロティはオーブンの熱を直に当てて加熱するので水分が飛びやすいのですが
代わりに香ばしい焼き色を付けられるというメリットがあります。

なのでその食材の活かしたい部分を見極めて好きなほうを選んじゃいなよ、という感じですね。

グリエ(Griller)

グリエは英語で言うとグリルです。網焼きのことですね。

今は直火に金属網をあててその上で火入れをするのが主流ですが、
昔はオーブンに金属網を入れてその上で火入れするのが一般的でした。

昔のオーブンは炭や薪を用いていたため同じ効果が得られていたと考えられます。

今のオーブンは電気やガスを使っているため、
上記で述べたように直火を使うようになりました。

今まで紹介した調理法に比べると、
焦げやすかったり中心まで綺麗に火を通すのが難しいのですが
グリエならではの香ばしい香りを纏わせることができるのは非常に魅力的です。

フランス料理界でもお肉の火入れに
炭火焼き(グリエ・オ・シャルボンGrillé au charbon)
を使っているレストランが多くあります。
コストや手間はかかりますがそれだけ魅力的な調理法だということです。



終わりに

いかがでしたか?
これでレストランでメイン料理を頼むとき少しだけ強気になれるんじゃないでしょうか?
本日紹介した火入れ方法以外にも、
ブレゼ、ポシェ、コンフィなど様々な調理法が存在します。
それらに関しては下のリンクの記事をぜひご覧ください。↓

フランス料理用語(火入れ方法編その2)

01/01/2019

フランス料理用語(火入れ方法編その3)

10/11/2019

あと私が火入れの参考にしている書籍も紹介させていただきます。
興味のある方は是非読んでみてください。
↓     ↓     ↓     ↓     ↓     ↓

堅苦しいフランス料理のイメージが少しでも和らぐように
これからも色々と紹介していきますので宜しくお願い致します。

それでは本日もお読みいただきありがとうございました。
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