フランス料理用語『レストランメニューの特殊表現』



皆様こんにちは、こんばんは。
最近の主食はブロッコリーときゅうりです。
他に手軽で美味しい食材募集中。

さて本日は第何回目かもう忘れてしまいましたが、
フランス料理用語解説をしていきます。

今回は、
『レストランのメニューで使われる特殊な表現』
についてです。

高級なグランメゾンなどに行ったときに
まるで詩のようなメニューや、
何語かわからんカタカナが並んでたりしたことはありませんか?

何が出てくるかわからないワクワク感を誘うと同時に、
『ちょっと何言ってるかわからない』
という苦笑いが生まれたことは少なくないはず。

今回はその中でもエッジの効いたよくわからんメニュー表現を
いくつかピックアップして解説します。
あ、これらの用語を使う表現を否定しているわけではありませんので悪しからず…

では始めていきましょう。

目次

デクリネゾン déclinaison

一時期この表現が流行ったので、
見たことがある方も多いかもしれません。

メニューには、
『〇〇(食材名)のデクリネゾン』
という風に書かれていることがほとんどだと思います。

これは直訳すると、
名詞の格変化(語尾活用)という意味になります。

そのまま訳してしまっては意味が分からないですよね。
料理用語では、
同じ食材を異なった調理法でつくったものを盛り合わせた料理
という意味になります。

たとえば『トマトのデクリネゾン』というメニューがあったら、
トマトをムースだったりジュレだったりシャーベットだったり、
色々な状態に加工して、それらを盛りあわせて一皿に仕立てているという風にイメージできますね。

アンプロンプテュ  impromptu

この表現はあまり見かけたことがありませんが、
音楽関係の方なら聞き覚えがあるかもしれません。

アンプロンプテュはフランス語で
『即興曲』
を意味します。

料理用語では、
本来あらかじめ仕込んでおくような料理をその場で組み立てて作った皿
のことをさします。

たとえば、ショートケーキ(ホールケーキ)はあらかじめ作っておくのが普通ですよね。
それをその場でスポンジとクリームやイチゴなどを
お皿に綺麗に重ねて盛り付けてデザートとして出すと、
『イチゴのショートケーキのアンプロンプテュ』
というメニュー名になりますね。

ちなみに余談ですが本来の音楽用語だと、
即興曲と訳されますが即興的に作られたものではなく、
自由形式で作られたものという意味らしいです。



ア・マ・ファソン à ma façon

これは日本よりフランスのレストランでよく見かけた記憶があります。

直訳すると、
『私の流儀で~』
という意味です。

既存の料理などを自分なりの考えに基づいて表現したもの
を指します。

平たく言えば
『俺流』
って感じですね。

コンビネゾン combinaison

これはファッション業界の方なら聞いたことがあるかもしれませんが、
上下が繋がっている服の事を指すようです。
オールインワンと似たような感じらしいですね。
まあこれに関しては私もよくわからないので置いておきましょう。

コンビネゾンを直訳すると、
『組み合わせ』
英語で言う所のコンビネーションですね。

基本的には2種類の食材をうまく合わせた料理
を表す時に使ったりします。

コンパレゾン comparaison

個人的にあまり見かけない用語ナンバー1です。
そんなもの紹介すんなと言われたらそれまでですが、
もしもの時に備えて紹介しておきます。

コンパレゾンは直訳すると、
『比較』
という意味になります。

料理を2つ以上の仕立てにして同時に出したり、
色々な産地の食材を食べ比べさせるような料理
などを表す時に使われたりします。



おわりに

正直日本のレストランでみかけるのはデクリネゾンぐらいだと思いますが、
万が一ほかのものが出てきたときに知っているとドヤ顔できるので、
覚えておいて損はないでしょう。

プロの方にはメニュー名を考える時の参考になれば幸いです。
私がメニューをフランス語訳するときに読んでいた本も紹介しておきますので
興味のある方は是非読んでみてください。

それでは本日もお読みいただきありがとうございました。
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