【後編】フレンチシェフが作る欧風ビーフカレーのレシピ



皆様こんにちは、こんばんは。
仕事場でアニソンやアイドルソングを聞きながら仕事をしているときに
業者が入ってきてなんとなく気まずくなる瞬間ってありますよね。
共感してくださった方の中から抽選でファミ通ガバスを100ガバスプレゼント(適当)

さて今回は前回に引き続き、
『フレンチシェフが作る欧風ビーフカレーのレシピ』
をご紹介いたします。

こちらは後編となっておりますので、
まだ前編をご覧になっていない方は先に前編からご覧ください。↓

【前編】フレンチシェフが作る欧風ビーフカレーのレシピ

08/05/2020

今回は前編で作ったカレーペースト、
そしてお肉の煮込みを使って欧風ビーフカレーを仕上げていきます。
なんやかんや細かい調味料とか色々使いますが、
なくても意外となんとかなったりするので、
ぜひ軽めのノリで挑戦してみてください。

では始めていきましょう。

目次

欧風ビーフカレーのレシピ

  • 70g  カレーペースト
  • 250g フォンドヴォー
  • 100g ブイヨン
  • 10g  強力粉
  • 20g  バター
  • 10g  トマトペースト
  • 30g  グレス・ド・ブフ
  • 8g   クーベルチュール
  • 5g   エスプレッソ
  • 25g  パイナップル
  • 4g   塩
  • 30g~ 煮詰めた肉の煮汁
  • 適量   蜂蜜
  • 適量   黒胡椒、カイエンペッパー
  • 適量   煮詰めたフォンドヴォライユ

※グレス・ド・ブフは牛脂でつくったラードのようなもの。
詳しくはフォンドヴォーの作り方参照。

※エスプレッソは濃く淹れた普通のコーヒーで代用可。
もしくはインスタントコーヒーひとつまみでも可。

※クーベルチュールは今回はカカオ58%のものを使用したがあるもので良い。
もちろん普通のビターチョコレートでも可。

※煮詰めた肉の煮汁に関しては前編で作った肉の煮込み参照。

作り方

①まずはブラウンルウを作る。
鍋にバターを入れて弱火にかけて溶かし、溶けたら60℃以下になるまで冷ます。
冷ます理由はバターが熱い状態で粉を加えると粉のでんぷん質が凝固してしまい、
ダマになる原因となるため。

②バターの温度が下がったら強力粉を加えて
よく混ぜてペースト状になったら火にかける。

③絶えず混ぜながら香ばしいキツネ色になるまで中火ぐらいで加熱する。

④しっかり色づいたら少しずつブイヨンを加えて混ぜ合わせていく。
熱い状態のルウにブイヨンを注ぐと跳ねることがあるので火傷に注意。

⑤ブイヨンを全て加えたら滑らかな状態になるまで混ぜながら弱火で加熱する。

⑥ブラウンルウが滑らかな状態になったら
フォンドヴォー、トマトペースト、グレス・ド・ブフ、
カレーペースト、煮詰めた肉の煮汁を加えて煮込んでいく。

⑦塩、クーベルチュール、エスプレッソで味を調える。
その際、甘みが足りなければ蜂蜜で補うと良い。(なければ砂糖でも可)
塩の分量は目安なので必ず味を見ながら少しずつ加えること。

⑧味見をして旨みが足りないと感じたら、
煮詰めた肉の煮汁を足すか煮詰めたフォン・ド・ヴォライユ、
フォンドヴォーなどを足して旨みを補う。

⑨最後にすりおろしたパイナップルを加えて酸味を和らげるために2~3分煮込んだら完成。
滑らかなソースにしたければバーミックスやミキサーで攪拌する。

肉の煮込みなどの具材を加える際は必要な分のソースだけを小鍋にとり、
そこに具材を入れて一緒に温めて提供すると良い。

使い切れなかったカレーソースは急冷して冷凍で保存する。
冷蔵保存をする際は必ず急冷したものを清潔な密閉容器で保存し、
なるべく翌日中には食べきるようにする。

味付けに使う食材・調味料について

今回の欧風ビーフカレーのレシピでは、
味のバランスを調えるために様々な食材を使用しています。

この食材たちは必ずこれがないといけない!
というわけではないのですがカレーは味のバランスが命なので、
そこをうまくコントロールできるように加えてあります。

カレーペーストに加えたリンゴはフルーティーさと甘み、
クーベルチュールは甘みと苦み、複雑味、
エスプレッソは苦みと味の深み、
パイナップルはフルーティーさと酸味、
などなど…
それぞれ役割を持っています。

実際、味の核は玉葱とスパイスとフォンなので、
これらさえあれば料理としてある程度成立はします。
ただそれでは味にメリハリがなく単調で飽きやすいカレーになってしまいます。
そこで色々な食材で飽きさせないよう複雑味を演出しているのです。

なので今回使った食材だけが正解というわけではありません。
甘みを足したければ何を使ったら美味しいか?
味が単調なのでもっと深みを出すには何を入れたらいいか?
と、足りないものをイメージして好きにアレンジしていただければいいかなと思います。

ここからは他にカレーにぶち込んだら美味しい食材・調味料を紹介していきますので、
今回のレシピで揃えられなかった物の代替品に使うのもいいかもしれませんね。

ウスターソース、とんかつソース

これは定番中の定番ですね。
ウスターソースやとんかつソースは、
トマトや香辛料、そして様々な香味野菜の風味が溶け込んでいるので、
カレーに複雑味を出してくれて旨みを底上げしてくれます。
なかでも個人的なおすすめはリーペリンソース、
カレー以外にもなんでも使える万能のソースです。↓

オイスターソース

ちょっと意外かもしれませんがオイスターソースはカレーのコク出しにぴったりです。
熟成した旨味が複雑さを出してくれますが、
少々クセのある調味料なので入れすぎには注意です。
今回の分量であれば小さじ1/2杯も入れれば十分でしょう。

シメジ、マッシュルームなどのキノコ

シメジやマッシュルームはしっかり焼き色を付けながらソテーすると
なんともいえない良い香りを出してくれます。
その香りがカレーと好相性なのは言うまでもありませんね。
キノコ類は旨味の元となるアミノ酸も豊富に含まれているので、
香りだけでなく旨味のドーピングにもなります。

バナナ&セロリ

昔知り合いのカレー屋さんから教えてもらったかなり上級者向けの食材です。
バナナとセロリをミキサーにかけてカレーペーストを作る際(リンゴを加える段階で)
に少し入れてみてください。
フルーティーな香りのカレーが好きな方はドハマりするかもしれません。
ただちょっと好き嫌いはわかれるので注意…

赤ワイン

赤ワインはほどよい酸味と熟成感を加えてくれるので、
カレーの味をしっかり引き締めてより大人の味になります。
そのまま加えてしまっては味がボケてしまうだけなので、
あらかじめ別鍋でしっかり煮詰めてから加えることをおすすめします。



おわりに

前後編に渡ってお読みいただきありがとうございます。

今回のカレーはフォンドヴォー作りから考えると、
恐ろしいほどの時間がかかってしまいますが美味しさは保証します。
もし作られる際はフォンドヴォーは冷凍のものを用意したり、
お肉の煮込みを省略したり、業務用の炒め玉葱を使用したり、
手間と時間と相談していい感じに調節して作ってみてください。

ちなみに今回のカレーの写真ではシンプルにライスを添えていますが、
フルーツや玉葱の甘みがしっかりあるのでパンやバターライス、
サフランライスなどと良く合いますのでしっかりこだわる場合は
そちらもぜひお試しください。

それでは本日もお読みいただきありがとうございました。
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