クリアなフュメ・ド・ポワソン(魚の出汁)の作り方

皆様こんにちは、こんばんは。
グミが好きだけど甘さが苦手、という方が行きつく先はみんなこんにゃくだと思うのですが、どうでしょうか。

さて本日は、
『クリアなフュメ・ド・ポワソン(魚の出汁)の作り方』
をご紹介します。

フュメドポワソンは、白身魚のアラと香味野菜から抽出した出汁の事を指し、主に魚介料理用のソースやスープのベースに使用されます。
作り方としてはとてもシンプルなのですが、臭みや雑味が無い出汁に仕立てるには適切な下処理を行う必要があり、用途によって煮出し方を変えるなどの細やかな工夫も求められます。

なので最終的にどのような目的で使用するかによって最適解は変わるとは思いますが、今回は「よりクリアな香りと味わいにする」ということを目標にして作っていきたいと思います。

では始めていきましょう。

目次

フュメ・ド・ポワソンのレシピ

  • 600g  白身魚のアラ
  • 1200g 水
  • 40g   玉葱
  • 20g   人参
  • 20g   セロリ
  • 1片    ニンニク
  • 適量    タイム、ローリエ
  • 適量    黒胡椒

※使用するアラはヒラメやスズキなど淡白な白身のものが望ましい。

※クリアな出汁にするためにはアラの鮮度が重要なので、必ず新鮮なものを使用する。

フュメ・ド・ポワソンの作り方

①まず白身魚のアラや身の切れ端などを用意する。今回はヒラメを使用。
水にさらして、血の塊や汚れを洗い落しておく。
水から引き上げたら、アラ全体に薄く塩を振って冷蔵庫で10分ほど置いておく。

②アラを沸かしたお湯に数秒くぐらせて湯霜にする。
すぐに冷水に落として、表面の固まったぬめりなどを徹底的に綺麗に洗い流す。

③鍋に綺麗に洗ったアラと水を入れて火にかける。

④温度が上がってくると少しずつ水が濁って、表面に灰汁が浮いてくるが、この時点ではあまり触らない。

⑤水が沸騰し、対流を起こしそうになったら火を調節し、液面に灰汁を集める。
灰汁が液面で固まる前に取ろうとすると、細かい灰汁が液中に散ってしまい、取り除けなくなる恐れがあるので注意する。

⑥数分置いて、白っぽく濁っていた液体が透明になり、灰汁が液面に集まったら取り除く。

⑦灰汁を綺麗に取り除いたら、薄くスライスした香味野菜を加える。

⑧そのまま弱火で20分ほど煮出す。
時間は魚によって変動するが、雑味を出さないようになるべく短時間で抽出するのが望ましい。

⑨充分に旨味が出たらキッチンペーパーを敷いたシノワで濾す。

⑩急冷して完成。
短時間で煮出したため、雑味は無いが旨味も弱いのでソースベースに使う場合は予め煮詰めておくと使いやすい。
風味が落ちやすいので翌日までに使い切る。
すぐに使用しない場合は冷凍する。

⑪次に二番出汁を作る。必要なければこの作業は飛ばす。
一番出汁を濾した後のアラに水を適量注ぎ、火にかける。

⑫沸いたら弱火に落として30~40分ほど煮出し、キッチンペーパーを敷いたシノワで濾す。

⑬二番出汁はさらに旨味が薄いので、必要に応じて煮詰める。

⑭急冷して完成。

⑮写真左が半分ほどに煮詰めた一番出汁。煮詰めても雑味が出ずに濁りもない。
特にそれほどクリアな出汁である必要が無い場合は、一番と二番両方を合わせて使用しても良い。

作る際のポイント

アラの掃除について

使用するアラのエラやヒレを取り除くのはもちろんですが、血合いを噛んでいる部分の中骨なども取り除いています。
流水で洗っても完全に血を落とすのは難しいと判断したためです。

また、目玉に関しては個人的にあまり影響が無いように感じているので、どの魚であっても基本的にはそのまま煮出しています。

アラのカットサイズについて

今回、アラや切れ端は細かくカットせずに適当に鍋に入るサイズにしただけのものを使用しています。
頭も割ったりしていません。
細かくカットした方が、より短時間で旨味や香りが出せるとは思いますが、良くも悪くも魚の風味が強く出るように感じました。
それ自体は悪いわけではないのですが、ソースベースなどにする際、煮詰めて使用することが多いと思いますが、その際にちょっと魚臭さを感じてしまったので、今回は大きいカットで煮出して淡い風味に落ち着かせた、というわけです。

抽出時間も短いので、旨味は弱めですが、その分魚のネガティブな風味が無いので、煮詰めて使用しやすいというメリットもあると感じています。

香味野菜について

加える香味野菜はあくまでも例ですので、用途に合わせて調節してください。
カットしたトマトを加えると旨味がのって使いやすくなりますし、魚の風味をより抑えたければレモンの皮などを加えるのもいいですね。

おわりに

最近はフュメドポワソンを使用しないお店も多くあると聞きますが、ソースアルベールなどのクラシックなソースや、オマールなどの魚介系のコンソメのベースに使用したりと、クラシックフレンチには欠かせない出汁だと思います。

今回のようにクリアなフュメドポワソンであれば汎用性もより広がりますし、何よりアラを使うので低原価で作れる、という点も魅力的ですね。
ぜひ参考にして作ってみてください。

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