パプリカのムースのレシピ

皆様こんにちは、こんばんは。
スが入ってしまったプリンを油でカリッと揚げたらカヌレみたいになりませんかね?
だれか試してくれませんか?私は絶対にやりませんけど。

さて本日は、
『パプリカのムースのレシピ』
をご紹介します。

パプリカのムースはフランス料理の冷前菜の王道ともいえる料理で、実際に召し上がったことのある方も多いのではないでしょうか。
こちらは使う食材はとてもシンプルなのですが、バランスがなかなか難しく作り方も料理人によって人それぞれ違うので、私のやり方も載せてみようかなと思った次第です。
調べれば色々なやり方は出てくると思うので、参考のひとつにしていただければと思います。

では始めていきましょう。

パプリカのムース

  • 3個   赤パプリカ
  • 80g  玉葱
  • 150g ブイヨン
  • 50g  水
  • 適量   生クリーム40%
  • 適量   ゼラチン
  • 適量   塩

※生クリーム、ゼラチンの分量は作り方参照。

※ゼラチンはふやかさずにそのまま使える新田ゼラチンのゼラチン21を使用。

作り方

①種と白いワタを取り除いた赤パプリカを繊維を断つように薄くスライスする。
玉葱も同様に繊維を断つようにスライスして一緒にサラダ油で炒める。

②塩は後で計量して加えるため、ここでは一切加えない。
赤パプリカと玉葱の水分が出てきたら弱火に落とし、じっくりと焼き色を付けないようにして炒める。

③赤パプリカの水分が飛んで、食べてみて青臭みがなくしっかり甘みを感じたらOK。
ブイヨンと水を加えて煮込む。

POINT
このパプリカのムース最大のポイントはここでの炒め具合です。
ゆっくりじっくりと焦がさないようにパプリカの水分を飛ばすことで、ピーマン臭さの無い甘くて美味しいムースに仕上がります。
時間はかかりますが丁寧にじっくり炒めましょう。

④水分量が1/5ぐらいになるまで煮込んだらミキサーにかけてピュレ状にする。
しっかり丁寧に作るならできたピュレを一度裏濾しする。

⑤ピュレの重さを量り、温かいうちに重量の1.5%の塩と1.5%のゼラチンを溶かしておく。
ピュレが冷めている場合はゼラチンが溶けないので、一部を小鍋にとり温めてから溶かすと良い。

⑥ピュレの半量の生クリームをしっかりツノが立つぐらいまで泡立てる。
今回ピュレは330gだってので165gの生クリームを使用。

⑦ピュレの入ったボウルを氷水にあて、混ぜながら20℃ぐらいまで冷やす。

⑧温度が下がり、もったりとしてきたら泡立てた生クリームを3回ぐらいにわけて加え、混ぜ合わせる。

⑨綺麗に混ざったら保存容器に移して冷蔵庫で冷やし固める。

⑩完成。スプーンなどを使って好きな形にくり抜いて使用する。
また、グラスなどに流して固めてそのまま提供しても良い。

今回のレシピはギリギリのゼラチンで固めているので非常に滑らかな状態に仕上がる。
もし、もう少ししっかり固めに仕上げたければゼラチンを2~2.5%に増やすと良い。

パプリカのムースとトマトのクーリは定番の組み合わせ。
トマトのクーリの代わりにガスパチョを使用したり、色々なハーブやお魚のタルタル、カルパッチョなどと合わせても美味しい。

おわりに

冒頭でも書いた通り、このパプリカのムースは他にもいろいろな作り方があります。

特に味を左右するのはパプリカの火入れ方法です。
今回はピーマン臭さを一切感じさせないように、しっかり水分が無くなるまで炒めて、そのあとブイヨンで水分を足してピュレを作りました。

他にもそのままブイヨンやコンソメで煮て作ったり、バーナーで皮を焼き切ってからピュレに仕立てたりする方法もあります。
そのままブイヨンやコンソメで煮ると、パプリカのフレッシュな香りを残すことができ、バーナーで皮を焼くと香ばしいロースト香を加えることができます。

この辺りはどれが正解というのはなく、味の好みと合わせる料理やワインなどに合わせてお好きな方法を選ぶと良いかなと思います。

また、こちらのムースは生クリームを泡立てずに作るとツルっとした食感のババロアのようにもなりますし、生クリームやゼラチンを使わずにそのままソースに仕立てても美味しいです。
ぜひお好きな形でお楽しみください。

それでは本日もお読みいただきありがとうございました。
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